ごあいさつ
飲食業との出会い、そしてその楽しさと喜び
経堂「もつやき優貴」店主の五十嵐 貴です。
私は大学を卒業後、約6年間のサラリーマン生活を経験した後、28歳の時に知人から『新宿にもつ焼き店を出すから』と声をかけてもらい、全くの未経験だった飲食業の道に入りました。
全くの未経験で包丁も使えないし、周りも見えない、慣れない立ち仕事で正直かなりきつかったのですが、二度目の転職ということもあり、もう後戻りは出来ないという覚悟で臨みました。
その後、そのお店の運営を任せられるようになりました。
責任者が私になったから「売り上げが落ちた」と言われたくなかったので、なにくそと躍起になって必死で頑張りました。
そんな時にある初老の男性に「いいお店だね。スタッフが生き生きしているね!」と褒めていただき、不意に泣けてきたのです。
かなりのプレッシャーを感じていたので、ホッとしたのは確かですが、「飲食業の楽しさと喜びを実感」した瞬間でした。
同時に、「いいお店=いいスタッフ」、お客様に喜んでいただけるのは何よりもスタッフの笑顔や態度、いわゆる「接客」なんだと痛感しました。
スタッフ自身が働く喜びを見出せる職場づくり
2012年9月、35歳で独立を果たし、経堂に「もつやき優貴」をオープンいたしました。
料理や内装、価格なども、もちろん喜んでいただけるように努力しておりますが、何よりもスタッフの生き生きとした接客が最も重要だと考えています。
飲食業はお客様の声がダイレクトに伝わってくる仕事です。
「美味しかったよ」
「ありがとう」
「また来るよ」
お客様にお褒めの言葉をいただいた時は本当に嬉しくなります。
「今日は〇〇君はいないの?」とスタッフを目当てに来られるお客様もおられます。
そういう言葉をいただいた時には、必ず本人に伝えます。
「美味しかったよ」のお声をいただいたら調理したスタッフにも伝えます。
その時こそ、自分自身の存在意義を感じ、働く喜びを見出す事が出来るはずです。
スタッフ同士が尊重し合い、協力し合い、働く喜びを見出せる職場づくりを目指しております。
飲食業で養った「人間力」
飲食業は『人が人を喜ばせて対価を得られる仕事』です。
お客様がいま何を欲しているのか?を先読みする気遣いが必要です。
それをさりげなく表現する言葉遣いや笑顔も必要です。
もちろん料理を作るには技術や知識が必要です。
様々なデザインをするには感性も必要です。
よって、飲食業は人としての総合的な能力、いわゆる「人間力」が必要な仕事なのです。
私自身、飲食の仕事に就いて、楽しさや喜びを感じながら「人間力」を養う事が出来ました。
この仕事に出会えて本当に良かったと思っております。
これからの課題と挑戦
お陰様で人材も育ってきて、新店舗の出店も計画しております。
私たちに関わる全ての人が笑顔になれるように、会社として成長し、安定した経営を目指していくことが必要だと考えております。
コロナ禍においては、営業自粛、時短営業、アルコール提供の禁止など、これまでは想像出来なかった事態が起こりました。
しかし、それによって多くのことに挑戦させてもらいました。
テイクアウトメニューの開発、ノンアルコールメニューの開発、新業態の構想にも着手しました。
今後もあらゆる状況や変化に対応しながら、開発、運営改革に積極的に挑戦して参ります。
そのためにも、全てのスタッフが存在意義と働く喜びを見出せる職場を作り、「人間力豊かな人材育成」に最大限注力して参ります。